近ごろSNS上で話題になっている、「総務省からの電話です。2時間以内に通信サービスを停止します」といった不審な国際電話。調査の結果、これは明らかに詐欺電話である可能性が非常に高いことが分かりました。

ついに総務省まで出てきたかっ!
この記事では、この詐欺の手口や発信元の正体、総務省の見解、そして私たちが取るべき対策について、詳細に解説していきます。
総務省の名をかたる詐欺が多発中!その手口とは?
総務省からの電話は「2時間以内に通信が止まる」という脅し
最近報告されている詐欺電話の内容には共通点があります。留守番電話に録音されている音声は、次のようなものです。


「こちらは総務省の総合通信局です。お客様の通信サービスは2時間以内に停止されます。オペレーターと通話する場合は、1を押してください。」
このような脅し文句に驚いた人が「何かの手続きミスかもしれない」と思い、指示に従ってしまうことがあります。しかし、これはまさに詐欺の手口です。
話題の番号「+87」「+280100」などは国際・衛星回線
被害報告のあった番号の一部をまとめると、次のような傾向があります。
電話番号例 | 特徴 |
---|---|
+87〜 | 衛星電話(国際回線) |
+280100 | 国際VoIP番号の可能性 |
+8741048094など | 実在しない番号 |
これらの番号は、通常の官公庁や企業が使用するような番号ではありません。



SNSを調べると、異なる番号から電話がかかってきてるから、1つの番号だけじゃないことを知っておいてね!
詐欺に使われる電話番号の正体を調査
+87から始まる番号の正体は?


+87から始まる番号は、ITU(国際電気通信連合)が衛星通信に割り当てている番号帯です。普通の携帯電話や固定電話とは異なり、特定の機器や海外を経由して発信されます。よって、日本の総務省がこのような番号から電話をかけてくることは考えられません。
+280100のような番号の不自然さ


「+280100」という番号も多数報告されており、その表示は日本の番号帯とは無関係です。実際に調べたところ、国際VoIPを悪用して偽装表示されている可能性があり、発信元を特定することは困難です。
総務省の公式見解と警告
総務省の公式ページでも警告あり


2025年5月2日、総務省は公式ウェブサイトで「不法無線局の疑いのある無線機器からの通信混信および詐欺SMS」について注意喚起を行いました。ここでは、フィッシング詐欺の危険性や、不審なリンク・SMS・電話に対して注意するよう促しています。
総務省が国際電話で連絡することはない
加えて、SNS上でも多くのユーザーが指摘している通り、「総務省が国際電話をかけてくるわけがない」という点が常識的にも明らかです。実際に総務省の窓口に問い合わせたところ、海外番号から一般市民に直接電話するような運用は行っていないとのことでした。
詐欺を見抜くポイントと防止策
留守電の内容に注意!
今回のような詐欺は、留守番電話に脅迫的なメッセージを残し、利用者の不安をあおって行動を誘導するという特徴があります。
メッセージの内容が「通信停止」や「緊急対応」を求める場合は特に注意が必要です。
押すな!「1を押してください」
詐欺電話の定番パターンの1つが、「○○を押してください」という指示です。
この操作を行うことで、以下のリスクが生じます。
指示に従った場合のリスク | 内容 |
---|---|
高額通話料が発生する | 国際課金が発生する可能性 |
オペレーターに繋がる | 詐欺犯が直接対応する可能性 |
個人情報の聞き出し | 氏名・住所・パスワードなどが狙われる |



どれも嫌だなぁ。絶対に1を押さないでね!
スマートフォンの対策設定
iPhoneやAndroidでは、国際電話を自動拒否したり、知らない番号の着信をサイレントにする設定が可能です。
知らない番号からの電話は出ないで、留守番電話設定にして内容を確認した上で必要であれば電話をするという対策を取るといいと思います。こうした機能を活用することで、被害を未然に防げます。
*iPhoneで望まない相手からの着信を拒否する/避ける方法はコチラ
まとめ
総務省の名前を騙る詐欺電話が急増しています。+87や+280100など、見慣れない国際番号からの着信には要注意です。
・総務省が個人に国際電話をかけることは基本的にない
・2時間以内に通信停止などの内容はすべて詐欺
・怪しい番号からの着信には出ず、通報や無視を徹底
今後も進化する手口に対して、冷静かつ正確な対応が必要です。身の回りの人にも共有し、詐欺被害を未然に防ぎましょう。



最後までお読みいただき、ありがとうございます!
コメント